原則: 「そのときのレート」で円換算

外貨建取引は、取引発生時の為替相場で円換算して記帳します。 その後、決算・決済のタイミングでレートが変わっていたら、差額を 為替差損益で処理します。

輸入取引の3場面(例で追う)

: 商品 1,000ドルを掛けで輸入

① 取引時(1ドル ¥110) (借)仕入 110,000 /(貸)買掛金 110,000

② 決算時(1ドル ¥115、買掛金が未決済) 外貨建の金銭債権債務は決算時レートで換算替えします。 買掛金が 110,000 → 115,000 に増えるので、

(借)為替差損益 5,000 /(貸)買掛金 5,000

③ 決済時(1ドル ¥113) 帳簿上の買掛金 115,000 に対し、実際の支払額は 113,000。

(借)買掛金 115,000 /(貸)当座預金 113,000・為替差損益 2,000

円安・円高と損益の向き

立場 円安(レート上昇) 円高(レート下落)
買掛金(支払う側) 支払負担増 → 為替差損 為替差益
売掛金(受け取る側) 受取額増 → 為替差益 為替差損

丸暗記せず「円安=ドルが高くなる=ドルを払う人は損・もらう人は得」と 考えれば導出できます。

換算替えの対象に注意

決算時に換算替えするのは金銭債権債務(売掛金・買掛金・外貨預金など)です。 仕入・売上(費用収益)や前払金・前受金は換算替えしません—— 取引時のレートのまま据え置きます。「仕入も決算時レートに直す」は誤りの定番です。

学習のポイント

「取引時レートで記帳 → 決算時に債権債務だけ換算替え → 決済時に精算」の 3場面セットで仕訳できるようにし、円安・円高の向きの判断を演習で反復しましょう。