なぜ部門別に集計するのか
工場全体でひとつの配賦率を使うより、部門ごとに配賦率を分けた方が製品原価が正確に なるからです(切削部門は機械時間、組立部門は作業時間で配賦する、など)。 計算は3ステップで進みます。
- 第1次集計: 製造間接費を各部門へ(部門個別費は賦課、部門共通費は配賦)
- 第2次集計: 補助部門費を製造部門へ配賦 ← 試験の中心
- 製造部門費を製品(仕掛品)へ配賦
直接配賦法
補助部門どうしのサービスのやりとりを無視し、製造部門への提供分だけで配賦します。
例: 動力部門費 ¥200,000。動力供給は 第1製造 600kWh、第2製造 400kWh、 修繕部門(補助)200kWh
→ 第1製造への配賦 = 200,000 × 600/(600+400) = ¥120,000
分母に修繕部門の200kWhを含めないのがポイントです。含めて 200,000×600/1,200=100,000 としてしまうのが最頻出のミス。
相互配賦法(簡便法)
補助部門間のやりとりを1回だけ反映する方法です。
- 第1次配賦: 補助部門費を、他の補助部門も含めて用役提供割合で配賦
- 第2次配賦: 第1次で他の補助部門から受け取った額を、今度は製造部門のみに配賦
「1回目は全部門へ、2回目は製造部門だけへ」と覚えれば手順は迷いません。
どちらを使うかは問題の指示どおり
方法によって各製造部門への配賦額は変わります。試験では必ず「直接配賦法による」 「相互配賦法(簡便法)による」と指定されるので、指示の読み落としだけ注意してください。
学習のポイント
部門別は「配賦基準のデータ表から割合を作って掛けるだけ」の計算問題です。 直接配賦法の分母(補助部門を除く)と、相互配賦法の2段構えの手順を、 工簿分野の演習で確実にしておきましょう。